コラム

介護の日本語教育がこれからの時代必要になる?

 

日本語教師の主な仕事は日本語を学びたい外国人に日本語を教えることです。

一般的なコミュニケーションを図れるレベルまで生徒を指導できれば日本語教師としての役割も十分です。

 

近年日本語を学びたがってる学習者は急激に増えており、外国人労働者の受入れの拡大問題なども話題になったりしています。

日本語学習者の需要が増えるほど日本語教育についての在り方も見直されるようになり、日本語教育にもいろいろな動きが見られるようになりました。

 

今最もメジャーな取り組みはやさしい日本語でしょう。やさしい日本語とは分かりづらい日本語を簡単な文書に置き換えることで、日本語に不慣れな外国人でも理解しやすくさせるための表現方法です。

やさしい日本語の資格の取得方法は? 他の国の言語を覚えるのって大変ですよね。 みなさんも学生時代に学校で英語を学習した経験があると思いますが、英語を覚えるのに...

 

このような取り組みが増えていけば、外国人と日本人とのコミュニケーションもより円滑に行えるようになり交友関係も広がっていくことになるでしょう。

やさしい日本語以外にも日本語教育の進化は進んでおり、注目を浴びつつあるのが介護の日本語教育というものです。

 

なぜ介護の日本語教育が必要とされる?

 

介護の日本語教育は主に介護業界への就職を考えている日本語学習者に対して需要があります。

 

日本では現在介護業界の人材不足が深刻化されています。

介護職員数は毎年増加傾向にあり、平成28年度時点の介護職員数は約180万にも昇ります。

 

人員は増加傾向であるのにも関わらず人手不足が問題となっているのは、みなさんもご存じの通り少子高齢化が原因となっているためです。

日本は超少子高齢化とも言われており、このままの推移でいけば2025年には40万人、2035年には80万人もの介護の人材が不足するとの予測もされています。

 

これだけの人材が不足するとなると国への影響も大変大きなものになりますので、早急に対策をする必要があります。

そこで、政府が現在進めているのが外国人労働者受け入れの拡大施策です。

 

現在はまだ準備段階の施策ですが、見通しとしては制度実施から5年以内に30万人以上の外国人労働者を受け入れる予定で進んでおり、あらゆる業種で受け入れは試みていますが中でも介護業界が最も多く最大で6万人を受け入れる見通しだそうです。

 

介護業界の人材不足を外国人労働者で補填することができれば、業界の大きな支えとなり日本としても大変心強いでしょう。

ただ、ここで一点問題となるのは外国人労働者が介護現場で使用する日本語のスキルです。

 

一般的な日本語のコミュニケーションができても、現場では介護の専門用語を覚えてなくてはいけないですし、知識がなければ働くこともできません。

また、介護をする相手は高齢者なので、高齢者に対してのコミュニケーションスキルを身につけておかなければなりません。

 

外国人労働者が介護業界で働くのであれば通常の日本語学校で習得した日本語レベルでは不十分で、介護の現場でも通用する日本語能力を習得する必要があるのです。

そこで今、介護の日本語教育の必要性が求められているのです。

ポイント

・介護業界の人材不足を外国人労働者の受け入れで補う

どこで学べる?

 

介護業界に外国人労働者の受け入れが進むにあたり介護の日本語教育は必ず必要になってくるので、日本語教師は介護の日本語を指導できる能力も次第に問われるようになるでしょう。

 

外国人に介護の日本語を教えるとき、日本語教師は通常の日本語教育の指導に加えて介護の専門知識高齢者とのコミュニケーション方法についても教えられるようにならないといけないので、専門の勉強をする必要があります。

 

介護の日本語を学べる学校でお勧めなのがヒューマンアカデミーです。

ヒューマンアカデミーでは通常の文化庁届出受理講座である日本語教師養成講座に加えて、介護の日本語教え方講座というものを開講しています。

 

講座名の通り介護の日本語を教えるのに特化した内容であり、介護の専門知識やコミュニケーションの取り方など必要な知識は全て身につけられます。

また、カリキュラムにはやさしい日本語も取り入れられているので、やさしい日本語も併せて学ぶこともできます。

 

総学習時間48時間というボリュームで受講料は約13万円ほどとお手頃価格で、ヒューマンアカデミーの生徒であれば割引価格で受講することもできます。

 

他の学校であれば大原などもお勧めです。

大原では2015年から介護分野の日本語教育を学べるコースを開講しており、いち早く介護の日本語の普及に努めています。

 

有名な学校なので安定感もあって受講料も10万円以下とお勧めではありますが、開講している校舎が東京水道橋校にしかありませんので、東京周辺地域の人しか受けられないといったネックがあります。

 

介護の日本語能力は将来必ず役立つスキルと言っても過言ではないので、今のうちにスキルを身につけてみてはいかがでしょうか。