コラム

日本語教師に資格はいらない?目指せる3つの道

 

みなさんは日本語教師という職業をご存知でしょうか?

日本人の皆さんにはあまり馴染みのないお仕事ですが、世界中の人々にとってはとても役に立っている職業なんです。

海外の人から必要とされる日本語教師とは一体どんな職業なのでしょうか。

 

ご存じでない方もいらっしゃるかもしれないので、ここでは簡単に解説していきます。

日本語教師とは?

 

日本語教師とはその名の通り日本語を教える先生のことです。

 

国語教師とよく勘違いされることもありますが、国語教師は基本的に日本人を対象とするのに対して日本語教師は外国人を対象としています。

 

指導する対象が違うのは教える語学レベルが異なるからであり、国語教師はある程度日本語の基礎知識を持っていることを前提として指導しますが、日本語教師は「ひらがな」すら書けないほどの初歩的なレベルからスタートします。

 

日本人である私たちは幼少期から日本語に触れているので覚えようとする努力もなく、ひらがなの書き方ぐらいは自然と身についているものです。ただし、外国人は幼少期に日本語に触れることなんてよっぽど日本好きの親を持たない限りはありえません。

 

私たちも幼少期に英語はほとんど触れずに中学生ぐらいになってからやっとアルファベットの書き方を教わったかと思います。

また、英語はグローバル言語なので自然と身につく英語の基礎部分は多い方ですが、日本語ともなると外国人からしてみれば接する機会は全くないので何も知らない状態の人ばかりです。

 

そんな人たちに日本語を一から丁寧に教えてあげるのが、日本語教師の役割なのです。

 

日本語教師を目指せる3つの方法

 

「教師」と呼ばれるだけあって日本語教師になるためには教員免許のようなものが必要だと思いますよね。 実は日本語教師には決められた免許や資格を所持しなければいけないという規定は現在なく、無資格でも目指すことは可能なのです。

 

ただ、採用基準としてはある程度日本語教師として指導できるレベルがあると認められないとなかなか採用まで至るには難しいです。

 

なので、特別なコネなどがない限りは以下の日本語教師を目指せる3つの方法のうちのどれかを選択することになります。

 

①文化庁指定の420時間カリキュラムを修了

 

文化庁が定めた420時間のカリキュラムを満たす「文化庁届出受理講座」の修了が条件になります。

文化庁届出受理講座にはヒューマンアカデミーや日本マンパワーといったスクールが当てはまります。

 

②日本語教育能力検定試験に合格

 

日本国際教育支援協会(JEES)が実施する日本語教育能力検定試験の合格が条件になります。

日本語教育能力検定試験は年に1回実施され、合格率は約25%前後と高難易度な試験です。

 

アルクなどの有名な通信教材を使っている所の修了生であれば、合格率50%を越すこともあります。

 

③大学で日本語教育を専攻

 

日本語教育の単位を取得できる大学または専門学校にて日本語教育・日本語教員養成課程を専攻して修了することが条件になります。通信制大学でも対応しているところはあり、大手前大学や東京福祉大学などで学ぶこともできます。

 

 

老若男女問わず①~③のどの選択もすることは可能ですが年齢層としては、①定年退職者、社会人 ②忙しくて時間が取りにくい社会人③高校生、大学生といったような割合が多いです。

 

自分の立場や状況を考慮して最適な選択を選ぶようにしましょう。

 

日本語教師の需要は?

 

せっかく頑張って勉強して日本語教師になる準備が整っても、仕事先が全くなかったら勉強した意味もありません。

グローバルで世界中の人々が認知している英語や人口の一番多い国の中国語を勉強する人は多いですが、本当に日本語は需要あるのか疑問に思う人も多いでしょう。

 

しかし、日本語の学習をしている方は世界で約400万人いると推定されており、ここ20年ほどで学習者は約4倍にも膨れ上がっています。

日本語を覚える必要性の高い外国人労働者もここ5年で約60万人も増えていており、今では約130万人もの外国人労働者が日本で働いているというデータもあります。

 

確かにコンビニや飲食店に行けば外国の方が頑張って日本語で接客している姿をよく目にしますよね。 これだけ需要があるのですがそれに対して日本語教師は今、人手が足りていないという現状で慢性的な人手不足の状態にあります。

 

2018年には東京にある日本語学校で日本語教師の不足が理由で留学生が受け入れられなかったという事態も起きています。

業界としてはよくない事態ではありますが、これから日本語教師を目指す方にとっては需要が高く供給が少ないという状況は、働くうえでは最適な環境とも言えるでしょう。 需要の高い今、日本語教師を目指すのは良い選択なのかもしれません。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

この記事を読んで日本語教師について少しでも理解することができたのなら幸いです。

 

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