インターネットが普及したことによって、多くのコンテンツがネット化されるようになりました。
教育分野もネットの影響を大きく受けており、今まではテキストやDVDで学んでいたものがネットでダウンロードして学ぶ動画学習のスタイルが増えてきています。
特に最近は新型コロナウイルスの影響によって国からも「stay home」と呼ばれる在宅推奨指示が出されており、あらゆる物が急激にオンライン化されつつあります。
今までは外出して行なっていたものも、オンライン上で済ませるようになる時代がすぐそこまでやってきています。
日本語教師もWebで目指せる!

日本語教師の世界にもその波は来ていて、一部の学校によっては日本語教師もWebで学べるようになりました。
一昔前までは日本語教師と言うと、文化庁が指定した養成機関の420時間カリキュラムを通学で学ぶのが前提でしたので、時代の流れを感じますよね。

420時間ものカリキュラムを校舎に通って学ぶとなると、6ヶ月〜1年以上の期間は通う必要があるので、時間が取れない方にとっては修了するのも難しいです。
働いていない社会人の方で毎週何コマも授業を入れても、どんだけ早くても3ヶ月は掛かるでしょう。
今まで通学で学ぶ必要があったものがWebで学べるようになったことで、日本語教師の夢を叶えられる人も少なくはないでしょう。
ただし、注意しなければならない点もあります。
一部課程は通学で通う必要も

日本語教師養成講座がWebに対応したからといって、全ての教育課程がWebで学べる訳ではありません。
なぜなら、日本語教師になるためには実技指導の演習は避けて通れないからです。
教壇に立って外国人学習者に指導する際の実技の能力は、Webで身につけることは難しいため、実技部分のカリキュラムは通学制で対応している学校がほとんどです。
確かに実習と言えど、教壇に一度も立ったことのない教師から教わるのは生徒側からしてみても何だか信頼できないですよね。
教員免許を得るために実際の中学校や高校の教壇に立って授業を教えなければならないように、日本語教師も模擬授業として授業を行う必要があります。
日本学校の採用試験でも模擬授業を行なって合否を決める学校は多いので、実技部分はしっかりと学校で学ぶことになります。
それでは、Webでは一体どんなことを学ぶのでしょうか。
座学などの学科科目
学校によってWebで学ぶ科目に違いはありますが、大抵の学校では座学で学べる学科科目が中心になります。
日本語教育業界でも特に有名なヒューマンアカデミーでは、通学の他にEラーニング(映像授業)で学べる制度があります。
Eラーニングでは主に、日本語教授法、言語の構造と心理、アクセントやイントネーション、語用論的規範などいずれも校舎に通わなくても大丈夫な範囲が学べるようになっています。
もちろん校舎で直接先生が教授法を教えてくれたり、アクセントやイントネーションの発声を直接聞いた方が、Eラーニングで学習するより身につきやすいと思いますが、これぐらいであれば映像学習でも十分事は足りるでしょう。
ヒューマンアカデミー以外の学校ですと、東京中央日本語学院やアークアカデミーといった学校でもWebを通じて学ぶことが可能です。
ただ、こちらも全ての教科科目がWebに対応している訳ではなく、通学とWeb両方合わせて修了しないと日本語教師の資格は得ることは出来ません。
どうしても通学で通えない方は

Webによる受講で通学の時間を減らせると言っても、中にはどうしても通学で通うことは難しい方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は通信教育(講座)を利用して日本語教育能力検定試験に臨むのがいいです。
基本的に大学生以外の社会人の多くは420時間カリキュラムを養成講座で修了して日本語教師になるケースがほとんどですが、日本語教育能力検定試験に合格して日本語教師になられる方もいらっしゃいます。
検定試験ではとにかく合格することが条件なので、学校に通って学ぶ必要は一切ありません。
ただ、合格率20%前後の難関試験なので、独学で合格するのはかなり大変です。
学校に通わなくても専門的な学習がしやすい通信講座などを利用することで、大幅に合格率を上げられるので、独学はなるべく辞めたほうがいいです。
通信講座であればDVDやeラーニングといった専門の教材で勉強を進めていきますので、自宅にいながら学校に通うようなクオリティで学習をしていけます。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本語教育にも徐々にオンライン化が進んで一部課程は自宅でも勉強できますが、実技などの部分ではどうしても学校に通う必要が出てきます。
新型コロナウイルスの影響でもしかしたら今後実技部分の課程もオンライン化の対応がされる可能性もあるかもしれませんが、現状対応している学校は今のところなさそうです。
なので、今は通学と通信を両方取り合わせたブレンド授業で開講している学校で学ぶのが一番効率がいいでしょう。